公益財団法人 日本吟剣詩舞振興会
Nippon Ginkenshibu Foundation
News
English Menu
吟剣詩舞の衣装を考える 2020年3月




「剣舞家の衣装を考える」

吟詠家・剣舞家・詩舞家のそれぞれが、今や吟詠芸術として日本独自の地位を高めて来たのは衆知の通りだが、今月号では吟詠家に続いて、剣舞家にスボットを当てて、彼等の日常的な衣装や、または耺業的な習慣 の作業着、または民族衣装を基盤にして剣舞家の衣装を考えることにした。
さて、剣舞とは日本在来の衣服をまとい、刀剣を抜き、詩吟に合わせて舞う武士の舞であると答える人も多いが、現在若い人達の間では漫画の流行として魅力を感じ、剣舞の稽古衣に汗を流す人も多い。

「剣舞の舞台衣装」

コンクール審査規定では、その衣装の持つ芸術的な舞台効果として採点しているが、その衣装に関するルールとしては、
①衣裳は紋付など和服、または稽古衣、はかま着用とし、なるべく簡素化したものとする。
②足袋及びたすきの着用は自由とする。
吟詠家の舞台衣装と同じように、剣舞家が舞台で剣舞を舞う衣装は、当然その舞台にふさわしい舞台衣装であるべきだが。
そこで、話を進めるため「剣舞・不識庵機山を撃つの図に題す」(川中島)の写真を並べてみると、舞台衣装の有りようの一端が認識されてくるわけである。
しかしこれで剣舞の舞台全貌が読めたわけではないから、上杉、武田両雄の合戦の舞台衣装も大変気になるところであり、參考に一騎打ちの図を添付して置く。